パレートの法則って聞いたことありますか?
イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートさんが発見したもので、
全体の中で大きな割合を占める数値は、一部の小さな要素によって
成り立っているというもの。
80;20の法則とも呼ばれています。
これだけだと何だかさっぱりわかりませんよね。
具体例をあげると、
・お店の売り上げの8割は、お客さんの2割でもたらされている。
・国の税金の8割は、2割のお金持ちが納めている。
・スーパーの売り上げの8割は、全体の商品の2割で占めている。
・ある会社の営業成績の8割は、2割の営業マンがたたき出している。
ざっとこんな感じでしょうか。
私がこの法則を初めて知ったのは、もう20年も前のこと。
仕事のヒントに、よく読んでいた雑誌に紹介されていたのだ。
当時はまだ、社員としてしっかりと仕事にいそしんでいた。
責任も担っていた。
忙しい毎日にほとほとうんざりしていた頃で、この法則がこの頃の私の視点を
変えてくれたのを覚えている。
私がこの法則から思い至ったのは、、全体の仕事の80パーセントは、20パーセントの重要な仕事から達成されていると言うものである。
要するに、重要な仕事の20パーセントさえしっかり押さえておけば、80点が取れると言うものだ。逆から考えてみると、重要でない仕事の80パーセントの仕事をいくら時間をかけてやったところで、20点の成果しか出せないと言うことになる。
この考え方は、その頃の私の仕事に大きく役に立った。
人間と言うものは、得てして人から良く思われたいと思う生き物だ。
仕事において、この思いは重要でない仕事を生み出す下地となる。
もし、忙しいばかりで成果が出ないなら
自分勝手な人の仕事まで引き受けて、自分の仕事が後回しになっていないか、
仕事のできない後輩に必要以上に手をかけていないか、
仕事を怠けている同僚を心の中で責めて、何事もなくふるまっていないか、
時々、自分に問いかけてみるのもいいかもしれない。
当時の私のように・・・・。
今はアルバイトとして働いているが、時々この仕事って必要なの?
そう思う時がある。
それぞれの職場には、やらなくても済む仕事が結構あるものだ。
ただ習慣で、前の人がやっていたからと、引き継がれたものを何も考えずにやり続ける。
しかしそれで1人、2人余分に雇用が生み出されるのであれば、それは必要悪かもしれない。
そう思うのは、うがった見方だろうか。
でも、必要ない無駄な仕事をやらされて、結果、経営が悪化するとすれば元も子もないが・・・。
まあ、話が脱線してしまったが、言いたいことは、
パレートの法則は知っておくと様々な発見につながる。
そう言えば、先日マンションで会議があった。
エントランスの自動ドアの修理業者決めと他の議題を含めた話し合いだった。
43世帯中31人の参加者がいた。
その中で意見を言う人は、5、6人。ここでもほぼ2割である。
彼らの意見をしばらく聞いていたが、そのうち決が採られた。
あっけなく会議は終わった。見事可決である。
いつも思うが、我がマンションの決め事はいつも2割程度の人の意見に委ねられている。
そして、あまり考えない人を巻き込んで8割の賛成を導き出すのだ。
一部の要素が、大きな数値を生み出している。
世の中は、2割の人が動かしているのかもしれない。
パレートの法則は色々なことにこじつけてみると、なかなか面白いものだ。