人間関係のコミニケーションツール、ジョハリの窓
私は若い頃、人の心が知りたくて、心理学の本を読みあさった時期があります。
人の心が分かれば、もっと人間関係をうまくやりこなせると思ったからです。
入社したての頃、先輩から良く怒られました。
私には、まったくその理由が分からなかったのです。
そこで、見つけたのが、ジョハリの窓でした。
あなたはどれだけ自分のことを知っていますか。
私達は誰でも自分のことは自分が一番よく知っていると思っています。
他でもない自分の事なのだから、当然ですよね。
ですが、実のところ誰でも自分の知らない自分という心の領域があると言います。
それが心理学で言われているジョハリの窓です。
ジョハリの窓では、人には4つの窓があると言います。
①開放の窓 | ③盲点の窓 |
②秘密の窓 | ④未知の窓 |
私達は一つの性質に統一されたものではなく、上記のような4つの側面を持った
存在であるようです。
4つの側面とは、
①私が知って、他人も知っている私 (開放の窓)
②私は知っているが、他人は知らない私 (秘密の窓)
③私は知らないが、他人が知っている私 (盲目の窓)
④私も他人も知らない私 (未知の窓)
その窓の一つ一つの大きさは、それぞれ人によって違っているものの、どんな人もこの4つの性質を併せ持っていると言います。
しかも、この4つの窓が3つになったり2つになったりすることは決してありません。
さらにこの4つの窓を大雑把に言ってしまうと、
オープンな性格の人は、①の窓(私も他人も知っている私)が大きくなります。
秘密主義の人は、②の窓(私は知っているが他人は知らない私)が大きくなります。
自分を省みない鈍感な人は、③の窓(私が知らず他人が知っている私)が大きくなります。
④については、可能性の部分なので、普通の人はあまり差はないのかもしれませんね。
もしかしたら、私たちは皆自分も他人にも想像もできないような素晴らしい可能性を秘めているのかもしれないですね。
心理学では、このジョハリの窓を自己分析のツールとして人間関係に活用することができるとされ、最近の就活や、企業研修、カウセリングなどに取り入れられています。
①の開放の窓と②の秘密の窓
①の窓(私も他人も知っている私)と②の窓(私は知っているが他人は知らない私)は、いずれも自分で知ってることだから、紙に書くことである程度把握することが可能です。
最初は、なかなか思い浮かびませんが、徐々にに書けるようになります。
この①と②の窓は相対的で、開放の窓①を大きくすると、結果としてて秘密の窓②が小さくなります。
一般的にこの自分をさらけ出す開放の部分①を増やすことによって、コミニケーションが円滑になりやすいと言われています。
確かに秘密が多いと自分らしく振舞えないし、何かと窮屈ですよね。
この開放の窓①を意識的に作っていくことは、人との関係を豊かにしてくれます。
。
③の盲目の窓
ここで一番厄介なのが自分が知らず他人が知ってる自分③です。
誰も自分のことが他人にどう思われているかなんて、想像はできてもホントのところは分かりませんものね。
よく、数人の友人を集めて協力してもらうっていう方法が提示されますが、私個人は、非現実的だと思っています。
「ねえ、みんな、私の性格ってどう思う?、良いところと悪いところを教えて」
と勇気があるなら、聞いてみるといい。
比較的、良いところは教えてくれるかもしれないけれど、本人がわざわざ知らない悪い点を、親切?に申し出てくれる人などいないでしょう。
私なら、頼まれても言わないと思いますよ。
その後の友人関係に響きますからね。
そもそも、そんな質問をしたら、変な人と思われかねないので・・・・・
辞めておいた方が無難でしょうね。
結局、自分を知る手掛かりは、ないように思えますが、あきらめるのはちょっと早いかもしれませんね。
いろんな出会いをしていく中で、苦言を呈してくれる人がちゃんといます。
それは、私達が、最も苦手とする人です。
嫌な人、思い浮かびませんか?
私も50年以上も生きていますので、私の人生にも、その嫌な人はたくさん登場しましたよ。
〇〇さんて、物事が決められないタイプですよね。
○○さんて、結構小さい(器が・・・)ですよね。
○○さんて、自信家ですか(嫌味)
○○さんて、冷たい人ですよね。
○○さんて、いい方きついですよね。
○○さんは私のことです。
こんな風に言われた時には、反省するどころか、
何にも知らないくせに、アンタに言われたくないわ!
すぐに頭に血が上ったものですが、私が人から見た私を知る手掛かりになったのも
事実です。
自分と何かしらかかわりがある人間が言うことには、耳が痛いことでも一理あるものです。
もちろん、これと同じぐらい、思ってもみなかったことで褒められることもありますしね。
そう、どちらも自分なのですね。
ただ、意地悪だけで人を傷つけようとする人もいますので、そういう人は、無視しましょう。
以上が、盲目の窓を知る方法の一つです。
この作業は、弱虫にはできません。
欠点を受け入れることができるのは、強者と言われる人です。
私もまだまだ修行の身です。
もともと短気ですから‥‥。
④の未知の窓
私達の中には自分も他人も知らない自分がいます。
大きく成功した人たちは、未知の窓をこじ開けた人なのかもしれませんね。
世の中には、自分も他人も気づかなかった才能が花開いた人々がいるものです。
芸能人の中に、その例はたくさん見ることができますね。
私の高校時代の同級生にいましたよ。
スポーツも勉強もあまり得意でない、さえない男の子で
女の子にもモテず、教室の片隅で2、3人の友達といつもひそひそと話し、どう見ても人の後ろについて行くタイプ。
あの時、誰一人として彼の未来を言い当てることなどできなかったでしょうね。
いつの間にか地元の市長さんになってました。
それぞれの窓の大きさは変えられる!?
人との関係において、自分に対する自己評価(自己認識)と他者評価(他者認識)が多少なりとも違うのは当然ですが、これが大きくなりすぎると人はストレスを感じます。
よく、誤解をされやすいと言う人がいますが、そういう人は、開放の窓が小さいために
起こっています。
他者の認識が、その人を知らないことによって間違った印象を持ってしまうのですね。
誤解される相手が、あまり関係のない人なら問題ないのですが、これが毎日顔を突き合わせる同僚などになると職場はつらいものとなりますね。
この認識の差を埋めることは、円滑な人間関係にはとても大切な部分です。
家庭、学校、職場、ご近所など、私達は人とのかかわりの中で暮らしています。
そのコミニケーションの場において、他人の存在が自己理解への気づきを深めてくれます。
そして、
ジョハリの窓は、気づきを深めることによって、①開放②秘密③盲目④未知の4つ窓の大きさを自由に変えることができるようになり、新しい自分を発見できることを教えています。
私って、どんな人?
この質問がスタートです。
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