つつのんの気まぐれ日記

アラカン女子の複雑怪奇な頭の中を書いていきます。

追突事故に遭ってしまった!事の成り行きと物損事故保険のルールの怖さ

災難というものは、前触れなくやってくる。

 

私が、赤信号で止まっていた時のことである。

 

ガシャーン!

 

いきなり衝撃とともに前につんのめった。

 

何?

 

最初は何が起こったか分からなかった。

 

追突だ。昨年11月下旬の金曜日の夜のことである。

 

相手は、80歳くらいの爺。フーテンの寅さんみたいな四角い顔の白髪の大男だった。

 

コイツ、アクセルとブレーキを踏み間違えやがったな。

 

最近多いよね、年寄りの事故・・・・ほどほどの年になったら、運転はやめて欲しいわ。

 

交通事故というものは、多くの人にとって他人事だ。まさか、自分自身に起こるとは思わない。

 

私は、こんな時何をすべきなのか、さっぱり分からなかった。こういう人は多いと思う。

 

一連の事故処理を通して、知りえたこと思ったことなどを書いておく。もしもの時の、一つの例として参考にして欲しい。

 

私はこの事故の過程において、物損保険のルールの怖さを知った。それと同時に対物全損時修理差額特約のことも知った。私が最も伝えたいことは、この部分かもしれない。

 

 

        目          次

 

1、警察に届けよう。

2、損傷がひどい車はレッカー車を呼ぼう

3、車の修理屋さんへの連絡

4、ケガがなくても病院の検査で慰謝料がもらえる

5、追突事故の過失割合

6、物損保険の怖いルール

7、対物全損時修理差額特約について

8、自分が加入している保険会社は味方?

9、示談に向けて

 

 

警察に届けよう

 

真っ先にやることと言えば、警察に届けることだ。ケガ人がいれば、もちろん救急車の方が先だ。幸い、衝撃の大きさにもかかわらず私も爺もかすり傷一つない。

 

警察が到着し、事情を聴かれた。一見ケガがなかったため、物損事故扱いだ。私はこの時、人身扱いに後から切り替えることになるとはつゆにも思っていなかった。追突事故を軽く考えていたのだ。これはやはりいけない。追突は人身扱いにすべきだ。

 

警察からは免許証の提示と、車検証を確認され、勤務先なども聞かれた。もちろん事故の成り行きはしっかり、いかに自分が悪くないかを説明した。

 

実際に、警察から、勤務先に連絡が行くことはなかった。もちろん、同僚にはちゃんと私から言いふらしたので全員が知っているが。

 

これが加害者だと、勤務先に知れるのを恐れ警察を呼びたがらない人もいる(実際は連絡はいかないのでは?)仕事で車に乗る人は特にそうだろう。それとお堅い職業もね。

 

以前私は、車を軽くコツンと当てられたことがある。なんとこの時の相手が警察官で、最近退職したばかりだと言う。警察は呼ばないで欲しいと哀願された。お前ホントに元警察官か?全面的な修理と菓子箱一つで手を打った。

 

このように、世の中には隠蔽したがる人間がいる。

 

このご時世、相手の身元をしっかり確認するためにも絶対警察は呼ぶべきだ。これは、事故当時者の義務でもある。

 

この時点で、加害者(爺)の名前、連絡先、相手が加入している保険会社を確認した。最低、この3つは必ず聞いておこう。警察の目の前でウソを答える人間はいないだろうから、この時に得る相手の個人情報は信用できる。

 

何より、身の潔白を証明するためにも、そして言葉巧みに逃げられないためにも、事故証明をきちんと警察に出してもらおう。

 

 

損傷がひどい車はレッカー車を手配しよう

 

実は私、自分が悪くない事故の場合、自分の保険会社には電話する必要はないと考えていた。

 

だが、これ大ありだ。

 

私が、事故の連絡を夫にしていたため、夫が保険会社の方に連絡を取ってくれていた。私の保険はセゾンの大人の保険だ。

 

保険会社から、私のスマホに連絡が入った。

 

レッカー車は必要か?それとも事故対応を一緒にやってくれる警備会社のアルソック隊員を派遣しようか?どっちがいいか聞いてきた。

 

思いがけない事故で、私は心細くなっていた。

 

私はアルソック隊員を注文した。30分ほどしてアルソッック隊員はやってきた。

 

やっぱり、こんな時に頼りになるのは自分の加入している保険会社である。テキパキと、車の破損状況の写真を撮ってくれたり、現場の状況を記録してくれた。

 

だが、そう思ったのもつかの間、私はこの時判断を誤っていたことに気が付いた。

 

私の車はエンジンに支障はなかったものの後ろの部分はかなり損傷がひどかった。

 

車の中から、発泡スチロールまでむき出しになっていた。車って、発砲スチロールが使われているのね。

 

よく考えると、乗って帰れる状態ではなかったのだ。

 

一方爺の方は、自分の保険会社から派遣されたレッカー車と共にさっさと帰っていった。

 

私より、早く帰るのか?アッサリしたものである。

 

相手の保険会社は相手の車しか持って行ってはくれない。自分の車は、自分が加入している保険会社に依頼するしかないのだ。

 

警察の事情聴収はとっくに終わっていた。警察も帰っていった。

 

帰る順番が違わないか?普通被害者が一番先だろ!

 

取り残された、私とアルソック隊員・・・・・・

 

アルソック隊員は、今からレッカーを呼ぶと一時間ぐらいかかります!と言う。

 

冗談じゃない。この寒いのに今から一時間も待ちたくない。私はこの時初めて、アルソック隊員ではなくレッカー車を呼べばよかったことに気が付いた。

 

車の損傷がひどい時は、最初の段階でレッカー車を呼ぶべきだ。保険会社のレッカー車の場合、事故の写真ぐらいはしっかり撮ってくれる。実際、爺のレッカー車の運転手はバチバチ写真を撮っていた。

 

慣れてないと、こんなことにも気づかない。

 

私は仕方なく、大破した車を運転し家路に向かった。近かったからよかったものの・・・・・・それでも、たどり着いた時は生きた心地がしなかった。だって、ウィンカーが壊れてかなりの危険運転だったのだから。こんなことは絶対やってはいけない!

 

車が損傷している時は、まず保険会社にレッカー車を手配してもらおう!

 

;

車の修理屋さんへの連絡

 

今や日常生活に車は欠かせない。できるだけ早く連絡した方がいい。

 

車通勤で、翌日車が必要な人なら尚更だろう。

 

私の場合、電話したのは翌日土曜の朝早く。週末は代車が用意できないと言う。数件当たってみたが、どこも答えは一緒だった。

 

何で?

 

私は、ひいきにしている修理屋さんがなかった。新規の客は軽く扱われやすい。

 

それでも、車の引き取りだけはすぐに来てくれた。さすがに、事故車をうちのマンションの駐車場に置いておきたくはなかった。こういうのはすぐに噂になる。

 

代車がなく、せっかくの週末の予定が丸つぶれになった。結局、代車が用意できたのは月曜日の朝だ。仕事には間に合った。

 

日頃から、融通のきく修理会社と懇意にしておこうね。

 

 

どうもなくても病院の検査で慰謝料がもらえる

 

私は最初、どこも痛くなかったので病院など行くつもりがなかった。だが、車の修理屋さんが家に車を取りに来た時、追突の恐ろしさをコンコンと説明していった。後から、後遺症が出たケースを何度も見てきたという。今は何もなくとも、病院に行くことを強く勧められた。

 

めんどくさいと思ったが、さすがに、この助言を無視する程の勇気はなかった。

 

代車も週明けまでないので、子供の自転車を借りようと思ったが、こんな時にパンクしてやがる。仕方なく、片道40分もかけて歩いて行った。おかげで翌日筋肉痛になった。明らかに運動不足だ。

 

実は、後から相手の保険屋さんが言っていたが、この場合の交通費は領収書があれば、請求できるらしい。タクシーで行けばよかったと思ったが、後の祭りである。

 

そんなこと、早くに言え!早く!

 

もちろん私は、病院に行きたいと、事前に相手の保険会社に電話をしている。

 

だから、病院の支払いは一切なかった。保険会社によっては、行った本人が保険扱いなしで、一時立て替え払いをして診断書を自分でもらわなくてはいかなかったりもする。

 

そういう一切の手間が省けたところを見ると、なかなか良心的な保険会社ではあったと思う。

 

後で保険会社からの明細を見ると、検査だけで32000円程かかっていた。

 

高っ。

 

この時、事故は人身扱いに変わっている。

 

そのおかげで、慰謝料が発生することになった。

 

まだもらってはいないが、

 

相手の保険会社   

 

a、4200円×2日=8400円(病院に実際通ったのは1日だけ)

b、5700円×1日(主婦の日当)

 

合計14100円

 

※bは、病院に行った日、同居家族が家事を代行したという名目だった。

 

私の保険会社     10000円(見舞金)

 

コレ、もし病院に行かなければ、物損扱いで一円ももらえなかった。

 

たいした金額ではないが、もらうともらわないじゃ大違いである。

 

参考までに、私の保険(大人の保険)から送ってきた書類に書かれていた大まかな規定は下記の通り。

 

①病院に入、通院日数が1日~4日の場合が1万円の見舞金(私はこれに該当)

 

②病院に入、通院日数が5日以上の場合が10万~100万の入院一時金。

 

※②に関しては、被った傷害によってもらえる金額が違い、一定の要件がある。もちろん医学的他覚所見のない場合は対象外。支払い対象期間は、事故発生の日から、その日を含めて180日間。

 

このもらえる金額は、あくまでも自分が加入している保険からである。

 

もちろん、相手の保険会社にもこういった規定があり、入、通院があればそれプラス休業補償ももらえることとなる。

 

手厚いのか、手厚くないのかは分からないが、いずれにしても人身扱いにすることで相手の保険会社からだけでなく、自分の保険会社からもらえる保険があるということはしっかりと覚えておこう。

 

 

追突事故の過失割合

 

私は、最初に保険会社から電話があった時、3つの質問を受けた。

 

①後ろの車がぶつかった時、車は完全に止まっている状態だったか。

②ハンドルを両手でつかんでいたか。

③フットブレーキはちゃんと踏んでいたか。

 

もちろん、3つともYESだ。

 

私のように、赤信号で停車中の追突事故は、ほとんどが過失割合は、10:0である。

 

だが、上の質問の答え方次第では、過失割合が変わってくるのだろう。小さなほころびは、弱点となってあなたを不利にするかもしれない。保険会社の質問には慎重に答えよう。

 

 

物損事故保険の怖いルール

 

 

多くの人が、自動車保険と言うものを過信していないだろうか。

 

毎月保険料を払っているんだから、事故を起こしても保険で何とかなる!

 

私は被害者だから、相手が全額負担が当たり前だと思っていた。結果的にはそうなったのだが・・・・・。

 

私の車は修理に一か月もかかった。その間代車だ。

 

代車代だけでも相当な金額になると思っていたが、結論から言うと、時価(市場価格)を大きく上回る修理代となった。

 

相手の保険会社から送ってきた明細書は、下記の通り。

 

修理代(71万)+代車費用(10万)=81万

損害賠償金    39万

差額       42万

 

この42万どうなるの?

 

相手の保険会社が実際払ってくれる損害賠償金は、その車の時価(市場価格)39万だけでである。

 

じゃあ、残りはもちろん加害者が払ってくれるもんだろ?

 

普通、被害者は車の原状復帰を訴える。当ったり前の権利だと思うが、加害者目線はまた違う。‶車の価値額をちゃんと保険で払うのだから、後は知らねーよ〟と言う考え方である。

 

実は、これが物損保険のルールである。しかも法律で守られている。

 

コレ、被害者側からすれば、とんでもない話である。借金してでも差額を払うのが筋だろうよ!

 

私の場合、確かに、書類には加害者A(爺)が払うと書いてある。

 

だが、私はこの書類を見て不安になった。もしかしたら、42万は爺が払わなければ私が負担することになるのだろうか?

 

慌てて保険会社に電話した。

 

この時、私は爺が対物全損時修理差額特約(保険会社によって名前が違う)を付けているのを知った。

 

要するに、42万は特約の保険の方で支払われるということだった。

 

ホッとした。でも気になったので、ついでに聞いてみた。

 

「もし、仮に、この特約が付いてなかったら、この42万はAさん(爺のこと)の負担になったんですか?」

 

「いいえ、Aさん(爺)にその支払い義務はありません。もともと、物損の支払い義務は、最高で時価額までです。」

 

「じゃあ、その修理代の差額の42万は特約がなければ、私が払うことになったんですか?」

 

「はい、そうなります・・・・」

 

これが物損事故保険のルールだ。

 

そして、その保険員はこうも言った。保険以上の修理代がかかる場合、修理はせず損害賠償金を受け取り、新しい車の購入費用の一部に利用される方もいらっしゃるというのだ。

 

そんな話聞いても全然うれしくない!要するに当てられ損てことじゃないか・・・・・

 

爺は詫びの電話一つしてこない。菓子折りぐらい持ってこいや!などとずっと思っていたが、

 

この時私の気持ちは翻った。

 

もう、謝りになんて来なくていい、爺よ、よくぞ対物全損時修理差額特約に入ってくれていてありがとう。

 

ぶつけられて感謝しているのも不思議だが・・・・そう思わずにはいられなかった。

 

だって、ネット上には修理代が時価(市場価格)を上回って、揉めたケースが多数書き込まれている。

 

そりゃ揉めるわ。

 

人に車ぶつけられて、修理代の差額まで払わなきゃいけないなんて、誰だって納得がいかない。

 

怖い話だ・・・・・

 

 

対物全損時修理差額特約について

 

この特約は保険会社によって名称が違う。

 

私は、ふと自分が加害者になった場合を考えた。

 

不安になって、自分の契約を保険会社に確認したところ、私は対物全損時修理差額特約は入っていなかった。

 

この時の保険員さんの話では、保険会社は最近になってこの特約を契約者にも勧めるようになって、今では、3人に2人が加入するまでになったと言うことだった。

 

逆に言えば、私もそうだが、3人に1人は入っていないということだ。

 

もうすぐ切り替えなので、私は次回、この特約を付けることを固く決意した。

 

保険員さんに聞いてみると、年間の保険料は数百円と安いものだった。(私の場合は300円程)

 

これで、安心が買えるのであれば安いもんだ。

 

皆さんもこの特約が付いているか、確認されることをおススメする。

 

この保険は、私のように、被害者の車が時価を超えて修理代が発生した時にそれを保険にて賄えるというものだ。最高で50万までとなっている。

 

被害者に、十分な補償をするためにも、是非加入しておくべき特約であろう。

 

どんなに、言葉で謝っても、誠意は車の原状復帰あってこそである。

 

自分が加入している保険会社は味方?

 

今回の事故において、私の保険会社は誠実な対応をしてくれた。

 

通常、10:0の過失割合の場合、ゼロの方の保険会社は当事者として示談交渉ができないことになっている。だが、加入者に対して、アドバイスをしてくれたり、又は交渉はできなくても、相手の保険会社に一言モノ申すぐらいはできるようだ。

 

私の保険会社は、加害者が対物全損時修理差額特約に入っていることを知らない。だからだろうか。

 

複数回電話をくれ、困っていることはないかとか、相手の保険会社の対応はどうかとか、交渉は順調ですかなど、いつでも困った時は相談して欲しいなどと言われ、気にかけてくれた。事故の写真から、時価を超える修理代が発生することを予想していたのだろうか。

 

もしかしたら、加害者の方に特約がなく、揉めるケースに発展するかもしれないと思って心配してくれていたのかもしれない。考え過ぎ?

 

それでも、心強かった。

 

私はあなたの味方です!

 

そんな雰囲気が伝わってきたから。

 

示談に向けて

 

物損と人身の示談は別々にされる。

 

物損の示談は相手の保険会社からの一本の電話で、行われるという簡単なものだった。

 

私の方には一切の負担はないので、それに応じた。後で示談成立の確認書が送られてきた。

 

一方、人身の方は書面が送られてきた。

 

こちらは、私が印鑑を押さない限り示談は成立しない。私は何となく示談書を送るのを引き延ばしていた。

 

ここ数日、何度も留守電が入っている。

 

留守電に、こんなメッセージが残されていた。

 

「この度の事故では大変ご迷惑をかけております。その後お身体の調子はいかがでしょうか。

長い間、代車でご不便おかけしました。何か気になることがありましたら、いつでもお電話ください。」

 

人身の示談の書類をサッサと送れと言う電話かと思っていただけに、ぐっと来た。

 

人身の書類のことは一切言われない。

 

爺が特約に入っていなかったら、保険会社も私を戦う相手と見込んで、こんなに下手には出なかったのかもしれない。

 

爺とはもう、2度と会うこともないだろう。まあ、元気で長生きせーや。

 

そろそろ、人身の示談書も送ってあげてもいいかなと思っている。