最近は、捨てるのにお金がかかるようになった。
日本人はなんと贅沢になってしまったのだろう。
子供が小学校になると、ほとんどの家庭が新しい学習机を準備すると思う。
値段は1万代から、高いのになると10万以上のモノもある学習机。家具屋の知り合いによると、だいたい6、7万辺りの机を購入される方が多いとか。
そういや、うちの娘の机もだいたいそれぐらいだったと思う。もちろん私の母が孫の入学祝いってことで、ランドセルも含めて一緒に買ってくれた。
その机も年月が経ち、いよいよ役目を終える時がやってきた。
それは娘の一言で決まった。
「机を処分したい」
1ヶ月前のことである。
うちの娘は、専門学校生で就活が始まっている。
かと言って、勉強が終わったわけではない。
今年の3月に一年分の教材費を支払ったばかりだ。
教材費の中には、国家資格の検定料なども含まれていてはずだ。
ちょっと早くないか?
「別に机がなくても勉強なんて、どこでもできるし」と娘が言う。
確かに、今から買わなきゃいけないんだったら、そのセリフは立派ではあるが・・・・・・
今必要な時に、処分しようとする気持ちが理解できない。
学校の教科書はどうするんだよ。
私の疑問に答えることなく、翌日には、あれほどゴチャゴチャに机に置かれていた学校の教科書やファイルやプリントの山がすっかりなくなっている。
もう、何を言っても聞く耳持たずだ。
どうやら処分するしかないようだ。
では一体みんなどんなふうに処分してるのだろう・・・・
思いつく限りの候補をあげてみた。
①リサイクルショップに売る。
②地元の掲示板に出品してみる。
③分解して、燃えるゴミに出す。
④不用品回収業者に引き取ってもらう。
⑤自治体の粗大ゴミに出す。
そして・・・・・
実際に処分するまでの経緯を書き留めておく。
子供を持つ親なら、いずれぶつかる学習机の処分。
ハッキリ言って参考にはならない!手本にもならない!ただの一つの例に過ぎない。
①リサイクルショップに売る
机は頑丈にできている。十数年使用しても、机は意外ときれいだ。思い入れもある、誰かに使って欲しい、リサイクルショップで買ってくれないかしら?そう思っても不思議ではない。
だが・・・・・・
たまたま先日、友人と都心に出たときに、家具専門のリサイクルショップがあったので、軽くお店のお兄さん聞いてみた。
「リサイクルショップって、学習机とか買ったりするもんですか?」
「中古市場では、学習机は、多くのお子さんが、新品を購入されるのがほとんどで需要が少ないんですよ。ほとんどのリサイクルショップでは買い取らないですね、まだ新しくて、カリモクとか小泉辺りの一流メーカーの人気シリーズの学習机とかであれば、買うとこもありますけど・・・・」
まあ、そんなところだろうね。人生そんなに甘くない。
もちろん、想定内だ。うちの机は新しくもなければ、人気シリーズでもない。
②地元の掲示板に出品してみる
早速、掲示板なるものをネットでのぞいてみた。
確かに、1000円で売ります!!とか、無料で差し上げます!とかで出品されている。中には、業者が堂々と数万の値段をつけて売り出しているのもあった。
無料で出品ができるから、すぐに処分しなくていいなら、こういったところを利用するのもいいかもしれない。
売れるかどうかは、分からないけど・・・・・
うちの場合、処分を急ぐのでパス。
③分解して、燃えるゴミ(燃えないゴミ)に出す。
椅子ぐらいなら、分解も可能だが、机はさすがに無理!
木こりじゃあるまいし!
もちろんパス。
④不用品回収業者を利用する
費用の見当もつかなかったので、電話してみることにした。
ネットで調べると「格安料金」「安心の最低保証」「安さに自信」にすぐ目がいった。
そういうところを、頼りに3件ほど電話してみた。
「机の回収って、いくらぐらいかかるもんですか?」
すぐに答えられそうな質問なのに、答えてくれない。
「受付いたしますので、郵便番号、住所、名前、電話番号教えてください。担当エリアの者に見積りに行かせますので」
来てほしくないんだけど・・・・・・断るの苦手なのよ。
「別に、だいたいの値段を聞きたいだけなんですけど・・・・・」
「はい、学習机も色々なタイプがありまして、しかもお住まいによっては、運び出しの料金が別料金になることもありますので・・・・」
何か、しっかり押され気味なんだけど…‥このまま話し続けると、相手の手の内にはまりそうだったので、そそくさと電話を切った。
2件目
「ネットで無料査定ができますので、そちらで申し込んでください」と言われた。しっかり個人情報を書き込まなくてはいけなかったのでやはりパス。あとで、営業の電話が入るのも面倒だ。
3件目。
何とパック料金がお得だと言って、軽トラ1台を勧めてきた。18000円で何でも積み放題だと言う。
私は、机1台のだいたいの料金が知りたいだけなのに!
ラチが明かないと思い、今度は電話帳を引っ張り出してきて、できるだけ家から近いところを選んで、回収業者4件電話してみた。さすがに、個人の回収業者は、ある程度の料金を提示してくれた。
1件目・・・・4000円~6000円 マンションの運びにくいところやエレベーターなしだと別料金
2件目・・・・5000円~6000円 別料金なし。
3件目・・・・5000円~6000円 場合によっては、別料金が発生することもある。
4件目‥‥見積りに伺うの一点張り。
電話する時に、机の詳細は説明してある。本立て付きの片袖机だ。大きな蛍光灯もついている。(写真には写っていない)
うちの地域の学習机の相場は、概ね、5、6000円てとこらしい。
高いよね?
気分的に、こんなに払いたくない。
それでも、一番手っ取り早いには違いない。
もっと安いところを探してみるか?
いや、次へ行こう。
⑤自治体の粗大ゴミに出す
ウチの住まいはマンションだ。粗大ゴミの引き取り場所は、燃えないゴミ置き場となっている。
このごみ置き場、駐車場の向こう側で、かなり距離がある。
自分で運ぶのはさすがに嫌だ。
それでも一応、自治体ゴミ回収ののホームページを眺めてみることにした。
何と机が500円で椅子が300円。安い!
やっぱりコッチか?
粗大ごみに出そうか?‥‥気持ちがだんだん傾いていった。
だが、学習机と言うのは普通の机と違ってかなり重量がある。
以前、ソファーを自治体の粗大ゴミに出して、運ぶ時に死ぬ思いをしたことがある。指までドアに挟んだ痛い経験がある。
あの時に誓ったのだ。
重たいものは、2度と粗大ゴミには出さない!出すもんか・・・・
だが、ホームページを隅から隅まで見ている時、ある一文を見つけた。
「持ち出しサービスあり」
但し、65歳以上又は、特に必要な方。
いままで、この持ち出しサービスのことは知らなかった。
もちろん私は、65歳以上ではない、アラカンだ。関係ないと言えば、関係ないかもしれない。
だが、「特に必要な方」とも書いてある。
私はすぐに粗大ごみ受付センターに電話してみた。
「あのー、学習机を粗大ゴミに出したいんですけど、・・・・・運ぶ者がいなくて・・・・・ホームページで見たんですけど、持ち出しサービスって65歳以上しか利用できないんですか?」
かなり控えめに、すがるように聞いた。
「大丈夫ですよ、別料金になりますけど持ち出しサービスをご利用になりますか?」
いいの?ホントにいいの?
スムーズな展開にこっちが驚いた。
「特に必要な方」…‥って誰でも利用できるってこと?
私は、オペレーターの人が気が変わらないうちに、すぐに持ち出しサービスの予約受付を行った。
これはもう、粗大ごみに出すのが一番だ。
よって、机の処分料は、
学習机 500円+500円(持ち出し料)
椅 子 300円
合計 1300円
スゴイ!
回収業者と比べると、かなり安い。
聞いちゃみるもんだね。
普通、ホームページで見る時って、自分が出す品目がいくらかかるかぐらいしか見ないもんね。
もちろん、たまたまうちの自治体には、そう言ったサービスがあったが、他の自治体にそういうサービスが備わっているのかは分からない・・・・・
粗大ごみの扱いは、それぞれの自治体で違う。
わざわざごみ処理場まで持って行かなきゃいけない地域もあるぐらいだ。
でも、ダメもとで、聞いてみてもいいのでは?
思わず、知らなかったサービスを教えてくれるかも!又は、そんなのない!と冷たくあしらわれるかもしれないけど・・・・。
長年使った学習机は、子供の成長とともにいづれ役目を終える。
子供自身より、親の方が妙に思い入れが強いものだ。
我が家は、一人っ子だからね。
これから巣立つ子どもの未来を暗示しているような気がするのだろうか。
かと言って思い出に取って置くほどの親バカでもない。
それぞれのご家庭で、処分の仕方は違うだろう。
散々候補をあげてみたが、うちの場合、思いもしなかった自治体の持ち出しサービスがあったので、きっぱりと決断ができた。
こうして、我が家の思い出いっぱいの学習机は、自治体の粗大ごみとして引き取られてく。
机よ、長い間、娘とともにいてくれて、ありがとう。
「引き取られた机と椅子は、リユースさせていただく場合があります」
確か電話した時、オペレーターさんが、そんなことを言っていた。
どこかで、誰かが又、使ってくれるとイイな・・・・・
そんなことを思っている。
難しいかしら・・・・