子供のこと、仕事、近所付き合い、親の介護、健康、そして自分の老後のこと・・・・・
人はいつも何かしら考えています。
今、何か不都合なことが起こっているわけでもないのに、これから起こるかもしれない、実は起こらないことかもしれない多くの事に悩んだりします。
過度な緊張や心配は、私達の自律神経のバランスを乱していることを知っていますか?
そして、この自律神経の乱れが、多くの病気の引き金になっていることは知っていますか?
肩こり、動悸、息切れ、めまい、発汗、めまい、冷え性、不安、気分の落ち込み、不眠・・・・
こんな症状があるなら、あなたは自律神経のバランスが崩れているのかも!
自律神経の乱れによっておこる身体や精神の不調は人によってそれぞれ違いますが、長引けば、結構深刻な問題ですよね。
しかも自律神経は、血管と直結しているため軽く考えると動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞など命にかかわる病気にまで進行することがあります。
で、
そもそも、自律神経って、よく聞くけど何なの?
自律神経とは、私達の心臓や、消化器官、血液の流れ、排泄作用など休みなく自動で動かす神経です。涙を流したり汗をかいたり、脈が打つのもこの働きによるものなんですよ。
自律神経は生命維持にかかわらるあらゆる働きを支配しています。
どんだけ大事なの!
そう私達はその働きに感謝することもなくその恩恵を受けています。
しかも、人間と言うやつは厄介なもので、
考えなくていいことや、しなくていいことに夢中になって自ら自律神経に悪影響を与えるような生活を送っています。
ここで言う考えなくていいこととは、考えてもどうにもならない過去のことや、自分が他人にどう思われるとか、小さい価値観の中でこれは正しいとか、これは正しくないとかつまらないことに考えをめぐらすことです。
そして、しなくてもいいこととは、喫煙、過食、賭け事、夜更かし、オーバーワークに夢中になりすぎて生活習慣を乱すことです。
こういった過度の緊張や心配、生活習慣の乱れによって、自律神経が司る器官のあちこちが不調和を起こし、私達の身体にダメージを与えるのです。
自律神経は、交感神経と副交感神経で成り立っています。
交感神経は、昼間の活動の時になると優位に働き、副交感神経は就寝やリラックスしている時に優位に働きます。
この両方がバランスよく働いてこそ私達の健康が保たれているんですね。
ですが、現代は過度な緊張やストレスなどで交感神経が優位な状態が長引く傾向にあります。ある意味、私達の生活は、交感神経が上がりっぱなしなのかもしれませんね。
ですから、私達が健康を維持していくには、自律神経の副交感神経、つまりリラックス状態を意識的に活性化させる必要があるんですね。
その方法として、効果があるというものを3つ集めてみました。
①涙活
②笑活
③呼吸法
それでは一つ一つ見ていきましょう。
①涙活とは、意識的に泣くことです。感動的なドラマや映画や漫画、小説でもいいし、世の中には、感動する物語がたくさんあります。
ユーチューブには「感動の動画」と検索すれば、たくさんいい話が出てきます。時間がない方は、こういった10分程度で泣ける動画もあるので、利用するのもいいですね。
もっと時間を見つけて、感動の物語の世界に入っていきましょう。
涙活の名づけ親の寺井広樹氏は「涙を一滴流すだけで、ストレス解消効果が一週間も続く」と言っておられます。
失恋した後、思いっきり泣くと、なんだかスッキリした経験はありませんか?
大げさに泣きわめき、手こずらせる弱しい女の子が意外と立ち直りが早いことに驚いたことはありませんか。その一方で、いつもクールで、頑丈そうな鉄の女性がたった一度の失恋で何十年も引きづっていたりするのもよくある話です。
涙を流すことは、なぜか分からないけれど、どうやら私達の中の嫌な感情を浄化してくれる作用があるのかもしれませんね。
②笑活とは意識的に笑うことです。笑いが人間の内部にある免疫力を高めることはよく知られていることです。
「笑いと治癒力」の著者ノーマン・カズンズは、笑いによって不治の病(彼のレベルは治癒率500分の1)と言われた膠原病を克服した人です。
彼がやった治療法は、現代医学とは程遠い奇想天外なものでした。
ビタミンCの大量投与とホテルにこもり、毎晩、喜劇の映画を見たり、有名な作家のジョーク集などを読みあさり笑い転げて過ごすというものでした。
そして、このビタミンCの大量投与と笑いが不治と診断された現代医学に勝利するのです。
彼はジャーナリストです。物事を冷静に判断するするのでしょう。
彼が治った本当の理由は、「生きたいという意欲」で、ビタミンCや笑いはプラシーボ効果としての役割だったのではないか?
彼は、そう疑問を投げかけています。
でも、笑いがプラシーボ効果を呼び起こすならそれはそれでいいのではないか?
間違えて風邪薬を飲んで、頭痛が治るならプラシーボ効果、バンザーイですよね。
銀座まるかんの創業者、斎藤一人氏は言います。
「人間似合わないことは起こらない」
身体が不調な時は笑い転げるなんてことは至難の業です。病気の人は病気の顔をしているし、健康な人は健康そうな顔をしています。
人生似合わないことが起こらないのなら、笑い転げることと病気は似合いません。
この二つは相性が悪いのです。
毎日、いっぱい笑うことは病気を寄せ付けないための術なのです!
③私たちが、自律神経で司る器官の中で、たった一つ自分の意思でコントロールできるのがこの呼吸です。
泣くことと笑うことは比較的簡単にできることですが、中にはこれは難しいという人もいます。
大人になると私達は、我慢することを嫌でも強いられます。
子供ってよく泣きますよね、そしてよく笑います。
「泣いたカラスがもう笑う」がもともとの感情の原型なのでしょう。
つらいことも悲しいこともその場キリなら、人生はもっと生きやすいはずですよね。
ですが、
私達は、いつしか我慢することを教え込まれ、そのうち本当の感情を忘れていきます。
それが度を越している人は、なかなか感動して泣いたり、笑い転げたりは簡単にはしないものです。
そういう人には、呼吸法がおすすめです。
呼吸法と言っても誰でも簡単に行えるものでなければ意味がありません。
副交感神経を活性化させるためのものであれば、目的はリラックスですからもっとも簡単な腹式呼吸で充分です。
胸式呼吸は、交感神経を刺激します。そして腹式呼吸は副交感神経を刺激します。
私たちが日中活動している時に無意識に行っているのは胸式呼吸です。
腹式呼吸は鼻から息を吸ってゆっくり口から息を吐く呼吸法です。
1、軽く目を閉じ仰向けになって、足を軽く開きます。(眠ってしまう人は膝を立ててもいい)
2、ポイントは、息を吸うときにお腹を膨らませ、息を吐くときにお腹をしぼませる。スタートは息を吐ききってから吸い始めます。意識は呼吸だけに向けます。慣れてきたら、徐々に秒数を伸ばしていきましょう。
3、少なくとも1日5分を2回、行いましょう。(就寝時+1回)
深い呼吸がリラックス感を呼び寄せ副交感神経をアップしてくれます。
お腹に本などを置いてやってみるとお腹の膨らみ具合やしぼみ具合がよく分かりますよ。
忙しい人は、仕事の合間に椅子に座ったままゆっくりとした呼吸をしながらお腹に意識を向けるだけでも効果があるらしいですよ。
以上、自律神経のバランスを取るために副交感神経の高め方を3つご紹介しましたが、これらは、一つ取り入れるだけでも効果が期待できるものです。
いづれも簡単にできるものばかりなので、チョイスして日常に取り入れてみては?
ココロも身体も健康あってこそ、人生は楽しめるのです。