「君が元気のないときに見る本」を読んだ。
著者は架空女児じょじむらさんだ。ツイッターではたくさんのフォロワーさんがいて、知る人ぞ知る作家さんだ。
表紙を見た時、「ギョッ」とした。
小学生が書いた絵日記かと思った。文字もどう見ても子供字だ。だが、ほのぼのと優しい感じ。何者?調べてもわからなかった。
別に元気がなかったわけじゃないけど、あまりのレビューの多さに読まなきゃ!と思ってしまった。975人が評価してて、星5個つけてる人が、84%もいる!レビューをしている人たちは、どう見ても大人だ。大の大人が女児に癒される???
早速ページを開いてみると、布団に背を向けて寝ていたうつ猫が急に起き出して言った。
「うわ、びっくりした・・・」だって。
こちだよ、びっくりしたのは。突然、話しかけるんだもの。
しかも、うつだって。
何だこの展開・・・しかも、しんどいからとうつ猫、また横になった。
どうやら、横になったまんま話すみたいだ。
「おまえのつらさはお前にしかわからない」
何だか、刺さるんですけど・・・・
「生きにくいなら、病院行けよ、な。カジュアルにな。」
カジュアルですか?
「寝れてなくても、元気がないときはできるだけによこになっとけ。な。たてになってるより、楽だからさ。」
元気なくても、クスッとなる。
「布団と一体化しろ。」
はあ・・・いいんですか?
思わず、うつ猫とほんとに話してる気分になるから不思議だ。
しかも、ページをめくってもずっと同じ絵が続く。ずっと、この猫、ふとんに、
よこになってるんだ。めくっても、めくっても同じ絵。一度だけ、トイレに行って立ち上がったけど、又すぐによこになる。
ふとんはやさしい
せけんはきびしい
ダイレクトに飛んでくる言葉ばかり。
元気がなくても、なぜか笑えて、ほんのり、ふわっとなって、ウルッときて、ジンとくる。いつの間にか癒されている!みたいな不思議な本だ。
著者のじょじむらさん、とにかく謎である。ホントに女児なのか?女児を装う大人なのか?伝えてる言葉は、いろいろ経験してないと言えないような的を得た言葉ばかりだ。言葉で寄り添うって、そう簡単じゃない。それなのに、その絵も、文字も、どう見ても子供の書いたものとしか見えない。
そのアンバランスが妙にしっくりくるからこれまた不思議だ。疲れて元気がない時に、そっとページを開いてみてほしい。うつ猫があなたに話しかけてくる。
この本、アマゾン、キンドルで何とゼロ円!無料のキンドルアプリを入れてもいいし、ブラウザでそのまま読むこともできる。
同じシリーズに「きみがさびしいときに見る本」も一緒におすすめ。こっちもゼロ円。